桜、雪、あなた



電話を掛けてもすぐに切られたり…
と、
いうか。

ヨウスケくんから電話が掛かってくる事自体が減った。

それに職場で会う回数も減ったし、
たまに見かけたりしてもいつもぼーっとしていたり。

だけどそれはあまりにも自然過ぎて
きっと誰も気付いていない、あたしだけが感じ取る事の出来る小さな変化だった。

身近にいるあたしだからこそ気付けた
小さな、小さな変化だった。

そんな矢先のヨウスケくんからの電話

明らかに元気のない声

気にならないはずがなかった。



だから

やっぱり

と、
思った



『…なーんか最近ヨウスケくんの様子が変なんだよなぁ…』

『なーんからしくないって言うか…』



あたしは
何とも言えないモヤモヤした気持ちを抱えながら
コートを羽織って携帯をバックにしまおうとした…

ーと、



「あっ…!!」



その時。

確認のために探していた自宅の家鍵に、付いているはずのキーホルダーが無くなっている事に気が付いた



『うっそ!最悪っ…!』



あたしは慌ててバックの中をガサガサと探し始めた



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