あなた色に染まりたい
「つーか、おまえ何者?あいつ、すっげぇ青くなってたけど。」




晴希はあたしが聞きたいことを口にした。


でも、蓮はちょっと困った顔をしてる。




「あの鳴海って、どこかで聞いたことある名前だと思ったら、兄貴とタメで。兄貴は地元じゃ結構有名なんだ。俺はその付属みてぇなもんだけど。」


「へぇー、蓮の兄貴は敵には回せないようなやつってことだな?」


「まぁ、そんなとこです。」




敵には回せないって……


蓮のお兄さんはどんな人なの……?




「じゃあ、鳴海はもう心配いらねぇな。」


「たぶん大丈夫かと……あっでもまだしばらくは、講義中は紗羽のこと頼んでいいっすか?」


「あぁ、任せろ。」




晴希がいてくれてホントに良かった。




「晴希、ありがとう。」


「いや……しかしあいつ、どうしようもねぇやつだな。あんなに嫌がってんのに、わかってねぇっておかしいだろ。」




確かに……


それに……




「あのニヤッとした顔が、凄く怖かった。」


< 122 / 423 >

この作品をシェア

pagetop