あなた色に染まりたい
晴希も仲間に加わってから、移動するときは、蓮とあたしが晴希の車に乗るようになった。


晴希の車に乗っていても、あたしの頭の中は大輝の言葉でいっぱいだった。


大輝が残した大切な言葉を、思い出せないでいる。


胸の中がモヤモヤする。


早く思い出してスッキリしたい。




「紗羽……ボーッとしてるけど、どうかした?」




蓮が眉を下げながら、心配そうに聞いてくる。


絶対に大輝と何かあったと思ってる。


わかってるんだけど……


思い出すまでは……




「何もないよ。今日もいっぱい飲もうね。」




今はまだ、話そうとは思えなかった。


そんなあたしの気持ちに気付いたのか、晴希が運転しながら、茶化すように、口を挟んできた。




「いっぱい飲んでもいいけどさ、最近の紗羽は、酔うと蓮とイチャイチャし始めるからなぁ。」


「え!?うそっ!」


「自覚ねぇの?」


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