あなた色に染まりたい
「は、晴希!?」


「そんな弱った紗羽見てたら、俺我慢できねぇよ」




晴希のこの行動も、この言葉も……突然過ぎて、あたしの頭がついていかない。


どういう意味なの……?




考えても考えても、頭が働かない。




「紗羽」




晴希に優しい声で名前を呼ばれたら、また涙腺がゆるんできた。


今のあたしは、ただそれだけでも心に響いてしまうんだ。




そんな晴希の優しさに甘えて、またその温かい胸で泣いてしまった。




「紗羽」




顔を上げると、一瞬目が合った後、晴希の視線は……、あたしの唇。




……それが何を意味してるのか、わかる。


受け入れていいの?


後悔しないの?


でも……後悔って何?


蓮は他の女の子とキスをしたんだよ。


あの光景がまた脳内を占領して、涙がポロポロとあふれてきた。


自分でもコントロールできないほどの悲しい感情が胸を痛くする。


そんな時に、晴希の顔が近づいてくるから……


それを拒めなくて……


唇が重なった。




ついばむようなキスがだんだん深くなって……


口内に舌が侵入してきた。




「…んッ……」


< 256 / 423 >

この作品をシェア

pagetop