あなた色に染まりたい

BLUE2

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「わぁー、気持ちいいねぇ」




バンザイをするように、両手を上へ上げる。




「ん、ほんとに気持ちいいな」




海水浴にはまだ早いから、人もほとんどいなくて……


ほぼ貸し切り状態。


なんか……




「贅沢」


「ん?何が?」


「この空の青さも、この海の輝きも、今日の日のために、蓮とあたしに用意されたものみたい」


「あはは、紗羽って、意外とロマンチックなこと考えてんだな」




えっ……


そんなふうに聞こえた?




「紗羽、少し歩こうか?」


「うん」




そう言って、差し出された蓮の左手にあたしの右手を重ねる。


こうやって手を繋ぎながら波打ち際を歩いていると、昨年のことを思い出してしまう。
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