あなた色に染まりたい
「つーか、紗羽はどうなんだよ?コクられてんじゃねぇの?……晴希さんだっているしさ」




晴希?




「晴希とはあんまり会わないよ?部署の階も違うから、滅多に会うことはないもん」


「そっか、……他は?」




他?


コクられてるかってこと?




「あんまりコクられないけど」


「あんまりって何だよ、あんまりって」


「二回くらいあったかなって思って」


「二回?」


「うん。でも“彼氏がいるから”って、ちゃんと断ったよ」


「……」




眉をハの字に曲げながら、“はぁ”と溜め息を吐いた蓮。




「早く一緒になりてぇ」




一緒に、って……




「えっ!?」


「まだ三年あるんだもんな、長ぇな」




三年……


卒業まで、ってことだよね。




「あたしは、こうやって一緒にいられるだけでも幸せだよ」


「俺もそうなんだけどさ」




そう言って、蓮は海を見つめた。
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