あなた色に染まりたい
「じゃあ、ジェットコースターに乗ろうよ!」




そう言って、蓮の腕に腕を絡めて引っ張るようにジェットコースター乗り場まで歩いた。




「紗羽、遊園地に来るのをわかってて、何でそんな格好してんだよ?」


「そんな格好?」




蓮は少し不機嫌な口調で話してくるけれど、言ってる意味がわからなくて首を傾げる。




「短すぎ」


「えっ」




蓮の視線をたどると




「あ、スカート?」


「ん」




膝上丈だけど、そんなに短いことはない。




「こんなの普通だよ?ほら、あそこにいる子なんてもっと短いじゃん」




と少し先にいる子を指差す。


てか、あの子は短すぎる。


屈んだら、見えるんじゃないの?




「絶叫系に乗ったら、捲れるだろ?」


「大丈夫だよ。それに、もし捲れたとしても誰も見てないって」


「……」




珍しく不機嫌な蓮。


こんなことは滅多にないのに。
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