あなた色に染まりたい
「うん、どれだけぶりだろうね」




あたしの言葉に考えるような素振りをした晴希だったけれど……




「記憶にねぇー」




面倒臭そうにそう答える。


でも面倒臭くなるほど会っていないから、しょうがない。




「あはは、あたしも」


「つーか、紗羽。すっげぇめかし込んでるけど、これからデートか?」




普段会社へ来るときは、こんなにオシャレなんかしない。


バレバレだね。




「ふふ、今日は何の日だと思ってるの?デートに決まってんじゃん」


「そっか、……そういや今日はイブだもんな。相変わらず、仲良くやってんの?」


「もちろん。てか、晴希も定時であがってるけど、デートの予定でもあるの?」
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