羽田くんとうさ子の関係。
「原田ちゃんもクリスマスイヴにバイトなんて寂しいね~」
「青木さん…それ、青木さんにもその言葉プレゼントします…」
「……さ、仕事~、仕事~」
「……」
あたしたちは虚しい気持ちを抱えながらバイトをした。
「ふ~…疲れた」
人も少ないし、する事もなくなったし商品を前出ししようかな。
バックから出ると、青木さんもする事がなくなったのか、前出しをしていた。
「青木さん」
「あ、原田ちゃん」
「あたしも前出ししますよ」
「じゃあ、一緒にしようか」
「はい」
あたしはスナック菓子を、青木さんは駄菓子のコーナーの前出しをする。
「ねぇ、原田ちゃん」
「あ、はい」
「羽田くんとどう?」
「…羽田くんは………」
羽田くんの笑顔が頭の中で散らついた。
「…彼女いました」
「え…」
「告白する前にフラれちゃいました…」
空気が重くならないように笑って言った。
ちゃんと笑って言えるかな…。
「……」
何も反応しない青木さんを見ると、頭を下に向けて辛そうな表情だった。