羽田くんとうさ子の関係。
「別れてどれだけ時間が経っても好きな気持ちは変わらない」
「……」
「少しでも一緒にいたいからバイトも辞めない。辞めたくない」
「……」
「もうこの気持ちを伝えることはできないけど、まだ近くにいられるなら……好きでいたいの…」
外を見つめながら涙を流す青木さん。
青木さんの視線の先を見ると、佐伯くんが大人っぽい女性と歩いていた。
「佐伯くん…」
こんな偶然に会うなんて…。
佐伯くんの隣りを歩いている人って、羽田くんが言ってた彼女…?
「浩介…」
青木さんが佐伯くんの名前を言っても、外にいる佐伯くんは気づかない。
一歩一歩遠く離れて行く。
「…大学に入ってから後悔ばかりよ」
あたしは何も言えなかった。
何を言っても青木さんには響かない言葉に思えたから…。
「ねぇ、原田ちゃん」
「はい…」
「あたしみたいに後悔しないでね」
「……」
その言葉にもあたしは返事ができなかった。