羽田くんとうさ子の関係。




「上田が来れないなら、宇佐美があっちに行けばいい問題でしょ」



「あ……」



あたしから行くなんて考えてもなかった。


「片道約1時間半。たったの1時間半なんだから上田に内緒で行って来ればいいじゃない」



「え?内緒で?」



「そう、内緒で。どっきりよ!どっきりで彼女が自分に会いに来てくれたらきっと嬉しいに決まってるよ」



「そうかな?」




もしも、亮平があたしに内緒で会いに来てくれたらすごい嬉しいけど、亮平はどうなんだろう…。



「絶対そんよ、だから行ってきなさい」



「うん…あたし土曜日に亮平に会いに行ってくる」



あたし…亮平に会いたい。




「そうしな?」



「啓子、ありがとね。元気出た」



「それは良かった!ねぇ、そろそろケーキ食べない?」



「そういえば、目の前にケーキがあるのに全然手つけてないね」



「「いただきまーす」」




ケーキを食べ始めてからは亮平の話しをやめて他の話で盛り上がった。


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