恋の魔法と甘い罠
なのに、今、お互い何も身に纏わずにひとつのベッドで寝ている。


といっても和泉さんは上半身しか見えていないから裸かはわからないけれど……


何がどうなっているんだろう。


昨夜のことは、あのバーで意識が途切れたあとのことは全く覚えていない。


どうしよう……。


失恋したその日に、他の人……しかも言葉を交わしたこともない人と寝ちゃうなんて。


心の中で大きく溜め息を吐いた。


そのまま和泉さんを起こさないようにそーっと布団から抜け出して、その辺に散らばっている服を身に付ける。


そしていまだに気持ち良さそうな寝息をたてながら眠っている和泉さんに背中を向けてアパートを出た。
< 30 / 357 >

この作品をシェア

pagetop