恋の魔法と甘い罠
「あー、参った」


「え」


「玲夢の仕草って、いちいち可愛いんだよ」


「なっ!?」



今度はあたしの頬が真っ赤に染まる。


それを見た和泉さんは視線を伏せてふーっと息を吐いたあと、真っ直ぐな瞳を向けてきた。



「玲夢が魔法にかかったなら、俺は玲夢の罠にかかったって思うわ」


「えっ! なんでですかっ!?」


「なんで……って。玲夢が俺を誘ってきたんだろ?」


「え」



誘ってきた?


意味がわからず首を傾げる。



「あんな風にうまく罠にハメられたらどうしようもねーよ。

つーか、玲夢はまだ思い出せてねーの?」


「え」



罠にハメられた、という言葉も気にはなったけれど、それよりも思い出すって何のことだろうと考えてみる。


でも和泉さんとのことで思い出すことは、初めて一夜を共にしたあのときしかなくて。
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