Love...Twins
「どうしたの?」

あたしがそう言うと亜優ちゃんはモジモジとなにか言いたそうにした。
あたしは亜優ちゃんが口を開くのをまっていた。
すると、小さな声が、静かな教室に響いた。

「あたし、宮塔先輩ときっぱり別れたの。宮塔先輩浮気してたから、辛かった。最初は二番目でもいいって思ったけど、そんなの無理だったの。だからあたしは先輩に気づいて欲しくて、妬いてほしくて、勇羽くんを求めた。だけど、勇羽くんが、本当に先輩が好きならそんなことすんなよって言ったの。でもあたしは自分の気持ちがわかんなくなっちゃって、勇羽くんに触れた。勇羽くんは、最後までヤるつもりないから。ってきっぱり言われたから、あの日あたし達はヤってない。」

あまりにも生々しい話を淡々と話す亜優ちゃんは、亜優ちゃんじゃないみたいだった。
あたしはその間何も言えなくて、亜優ちゃんがこれから何を言いたいのか分からなくて、ただ黙って聞くことしかできなかった。

「でも、そのうちあたしは勇羽くんに本気でひかれていった。そんな時に先輩の浮気現場見ちゃったからさ、、、。ちゃんと別れた。」

亜優ちゃんが泣き出した。
でもあたしはなだめることもできない。
亜優ちゃんは勇羽が好きなんだ。

あたしの恋が実ることなんて無いよ?
あたしと勇羽が愛しあえることなんて無いよ?
だからあたしは早くこのキモチを消してしまいたい。

「あたし勇羽くんのこと好きになっちゃったの。だから勇羽くんに一番近い美羽ちゃんに、あたしのこと友達として見てくれる美羽ちゃんに、
応援してほしい。協力してほしい。」

なのにどうして、
素直に頷けないんだろう。。。
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