Love...Twins
「美羽ちゃーん、おっはよー♪今日こそ俺と付き合おうぜ!」

いつものようにハイテンションで言ってくる空くん。

「おはよー。、、、うーん」
「え!?まじ!?考えてくれんの??」

勇羽を忘れようとするために、空くんの告白に揺らぐ自分が怖くなった。
勇羽を忘れるのと、空くんと付き合うのは直結しない。
そんな気持ちで付き合うのは違う。
あたし何考えてるんだろ、、、

「なんてね、やーだ!」
「なーんだ。でもそう言われると燃えるんだよね笑」

ポジティブ過ぎる空くんに、愛衣恋は鼻で笑う。

「頑張れ空wwここまでくると応援したくなっちゃうww」
「おぉ。美羽ちゃんはいつか絶対に俺に惚れるから!」

そんな会話を聞きながら、机にスクバをおく。
でも後ろの方で聞こえる勇羽の声が耳に入ってくる。
そして、あたしは心のどこかで勇羽のことを想っちゃってる。



昼休み、あたしはいつものように愛衣恋と学食にいた。
愛衣恋はたまに慶真先輩の話をする。
けど、愛衣恋の惚気は全然気に障らない。
本当に幸せそうに話すのを見ていると、こっちも自然に笑顔になっちゃう。
それは、きっと愛衣恋だから。
あたしも愛衣恋みたいに話したいことはきっといっぱいあるんだけど、いくら愛衣恋でも勇羽を好きになってしまったことなんて言えるわけない。

大丈夫、きっとこんな想いもすぐに消えてなくなっちゃうから。

そう思うしかなかった。

すると、亜優ちゃんがあたしの所に来た。

「ちょっといいかな?」

あたしが愛衣恋の方を見たら、いいよって顔をしてくれたからあたしは亜優ちゃんについていった。
連れて来られたのは例の空き教室だった。
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