Prisoner of Love ~全ての恋愛が失恋だとしても~
間もなくホームに電車が到着するアナウンスに併せて
慌しく人の波が真実の脇を足早に通り過ぎる。
開けた改札前でただ一人、真実だけが立ち止まっていた。

真実は携帯を持つ左手に右手を重ね、きゅっとそれを握り締める。
冷えた秋の夜風に白くなっていた指先に血が通い、
真実は画面を閉じずに改札へと大きく一歩踏み出した。
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