Prisoner of Love ~全ての恋愛が失恋だとしても~
硝子越しに蒼い照明が降り注ぐ澄んだ水槽に熱帯魚が
悠々と泳ぐ。

さっきまでひっきりなしにサラリーマンやOLが行き交っていた
駅前の喧騒が嘘のような静けさにその個室には満ちていた。

ドライフラワーが埋め込まれている硝子のテーブルを挟んで、
真実の目の前には、今にも泣き出しそうな田中と、
何処から話を切り出したものかとばつが悪そうな早川が
並んで座っていた。
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