天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
「あまりにも不憫…」

己を斬りに来る敵を前に、舞白は静かに目を閉じる。

軋む魂魄。

魂の嘆きが、死神たる舞白には聞こえる。

そして、そんな魂の救済こそが死神の職務。

「こはくさん」

頭上で吹き荒ぶ死の嵐を操りながら、舞白は目を見開く。

「今、救って差し上げます」

そう言って。

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