【完】短編集~幼馴染み~
廊下を歩いていると…
ドンっと、誰かの背中にぶつかった。
その衝撃で、地面にお尻をついた。
「ご、ごめんなさい!」
「大丈夫!?いや、俺こそこんなとこに突っ立っててごめんな」
「いえ」
あたしが立ち上がり、顔をあげると…
「もしかして、清水莉紗ちゃん?」
「へ、あ、はい…」
「あいつの言ってた通り、可愛い」
「あいつって…?」
「ん?…言って、いいよな…。いや、言ったほうが、いい…」
「…?あの」
「…由貴だよ」
「えっ……?」
「莉紗ちゃんを可愛いって言ってるのは…由貴」
な…に?
わけが、わからない。
由貴が…?
どうして…?
あたし、嫌われてるのに…?


あたしは、衝撃の真実を、告げられる。


涙が、止まらなかった。
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