【完】短編集~幼馴染み~
「…き。…つき、夏希っ!」
「ぁ、なに?」
「ボーっとして、どうした?具合、悪い?」
夕陽の優しさに、胸が熱くなる。
「大丈夫だよ、ありがとね」
「なら、よかった。無理すんなよ?」
そう言って、夕陽はあたしの髪をわしゃわしゃとした。

ねぇ、夕陽ーー…。
簡単に触れるのは、
あたしのこと、特別だから?
それともーーー…
ただの、幼馴染みだから…?
なんとも、思ってないから?

キミに触れられると、
嬉しいけど、
すごく、苦しくなる。


キミの気持ちを、

知りたい。
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