【完】短編集~幼馴染み~
俺は手を動かしつつ、耳を傾ける。

「柳瀬、来るたびにほのかちゃんにアプローチしてるらしいぜ」
「ご飯食べに行こうとか、何時に終わるか、デートしよう、とかだろ?」
「マジですか!!??」
「沢渡はいつも断ってるらしいけど…あのタイプは、ちょっとヤバいからな」
「キレたら、ヤバそうですよね」
「はぁ…。俺らのほのかちゃんに手ぇだすとか…」
「嫌だよなぁ…」
「さ、話はこのへんで終了!仕事やれ」
「「はい」」

そうして噂というか、ホントの(?)話は終わった。

…マジかよ。

何度も風の噂では聞いてたけど…
クソ、柳瀬のやつ…。

○×会社の柳瀬竜<ヤナセタツ>。
どうやらほのかを狙ってるらしい。

…今日ほのかに聞いてみるか。


なんて思いながら、小さくため息をこぼした。


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