【完】短編集~幼馴染み~
お弁当を振り払ったはずみで、あたしの手もぶたれた。
辺りはシーンとなった。
「…っ、ご、ごめんね」
「……っ」
史くんは一度あたしの顔を見たが、すぐに逸らしてどこかへ行った。
「眞流?大丈夫?」
「あ。うん。あ~、お弁当ダメにしちゃったぁ」
泣かない、泣かない。

絶対に、泣いたりしないもん!
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