【完】短編集~幼馴染み~
「いってきます」

玄関のドアを開けると、

「ってきます」
ちょうど、彼も家を出てきた。

「おはよ…陸斗」
「あぁ、はよ」

横山陸斗<ヨコヤマリクト>。
H高校の近くの男子校、K学園に通っている。

行先は、ほぼ同じ。

だけどあたしたちは、距離を置いて登校している。


ねぇ、なんで……


こんなに、遠くなっちゃったのかな。


昔は、あんなに仲がよかったのに。

毎日のように、遊んでいたのにね。


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