【完】短編集~幼馴染み~

近づく距離

あの日から、あたしたちに少し変化があった。

「あ、陸斗おはよ」
「はよ」

それは…

「一緒に行くか」
「あ、うん!」

朝、偶然会ったら一緒に登校すること。

「り~く~と~~~」

しばらく歩いていると、そんな声が聞こえた。
…と思ったら、陸斗に突撃。
「いって!」
「ワリぃワリぃ!って、ん?見なれない女子がいる!!」
「?、?」

ズイッ、と顔を近づけられる。

「アホ、近けぇんだよ」
「のん、コイツ俺のダチの秀人<ヒデト>」
「ども♪」
「ど、ども。えと、藤崎野乃です」
「あ~、キミがのんちゃん!?」
「コラ、のんって呼んでいいのは俺だけだって言ったろ」

―――キュンッ

え、え、なにそれ////


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