【完】短編集~幼馴染み~
「はぁ……」
あたしはため息をつきながら、かばんに荷物を詰めた。
史くんもういないし…。
「もう、分んない」
あたしはかばんを持って、学校を出た。
史くん、本当にどうしたのかな…?
「――……っ!」
校門を出た瞬間、ハンカチか何かで鼻と口を覆った。
な、なに!?
危ないと思ったあたしは、空いている手で男の手をはがそうとした。
「誰ッか…た……ん!」
また塞がれた口と鼻。
それには何かが塗ってあったのか、あたしは意識を失った。


一体、なに………?
誰か、助けて。
……史くん。
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