【完】短編集~幼馴染み~
―――次の日


「ねぇ、敦志。今日の放課後さ、あの空き地行こうよ」
あたしは登校中、敦志に話を持ちかけた。

「は?なんで」
「え、だって…あそこ、なくなっちゃうじゃん…。掘り起こさないと…」
「……なにを?」

忘れちゃったのかな…?

「タイムカプセル。手紙、埋めたじゃん」
「――…っ。掘り起こさなくても、いいんじゃねぇの?」
「は?」
「つか、俺は行かねぇ。お前も掘り起こすな」
「なんで!!??」
「………」
「~~~っ!敦志のバカッ!!1人でも掘り起こすんだからっ!!」
「バカッ!最近この辺りで変質者が出てんだぞ?あぶねぇだろ!!」
「じゃぁ敦志一緒に「やんねぇ!!」
「敦志の頑固者!」

敦志の胸を強く押し、あたしは敦志を置いて走って学校へ向かった。

――――バカ敦志!!
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