【完】短編集~幼馴染み~
「あ、先輩っ!次、これやりましょう!!」
「えっ…?結衣子ちゃん、こういうのもやるの…?」
「はいっ♪」
あたしがやろうと言ったのは、対戦格闘ゲームだ。

―――――…
「やったぁ!またあたしの勝ちー♪」
「強いんだね、結衣子ちゃん…」
「そですか??」
「ごめん、俺、トイレ行ってくるね。ここで待ってて」
「はいっ」

先輩を待っていると――…

「お姉さん、1人ー?」
後ろからそう言われ、振り向いた。
ま、まさか…ナンパ!!??
なーんて思っていたら…

「ナンパと勘違いでもしたか?」
「ゲッ、唯人…っ!!」

まぬけヅラの唯人がいた。
その後ろに、背の低い可愛いふわふわした感じの女の子。
「デート?」
「そ。お前は?」
「あたしは――「結衣子ちゃん、おまたせ」
「先輩とデート中よ♪」
「んだよ、一緒のとこだったのかよ」
「ね、ビックリだよ…」
「先輩、行きましょ…?」
女の子が唯人の服の裾をちょんちょんと引っ張り、そう言った。

…行動も、可愛い。
てか、後輩なんだ。

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