【完】短編集~幼馴染み~
家に帰り、部屋へすぐに入った。

「…ぅ…っ…ぁ…」

『蒼ちゃんに、関係ないじゃん!!』

ヒドイこと、言っちゃった……。
私はただ、あの傷で…、
あの約束で…、
蒼ちゃんを、苦しめたくなかった。

傷を見るたび、蒼ちゃんはゴメンネと謝りながら涙を流していた。
それが嫌で、嫌で、私は傷はなくなったと嘘をついた。
今日だって、蒼ちゃんを縛りたくないから…。
あんなこと、言った。
けど、こんなのはただの言い訳に過ぎない。

私は、怖い。
こんな傷のある体を、好む人はいない。
蒼ちゃんも、きっと嫌なはず。

…こんな傷、ホントに消えちゃえばいいのに。

好きすぎて、伝えられない想い…。

ねぇ、蒼ちゃん…。

私の想い…




どうしたらいい?



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