セックス·フレンド【完結】
あたしたちがやって来たのは、神主も巫女さんもいない、町内が管理するような小さな神社だった。



大晦日から働きっぱなしの彼は、まだ、初詣をすませていなかった。


それでお参りをしようということになった。


元旦のバイト終わり、あたしは西村君と大きな神社へ行ったのだけれど、あまりの寒さに、参拝もそこそこ、すぐに引き返したので、改めてきちんとお祈りをした。


今朝方降った柔らかな綿雪の上に、くっきりと残ったあたしたちの足跡は、同じ歩幅でぴたりと寄り添っている。




神様…。


あたしは、固く目を閉じ何度も繰り返した。



どうか神様。


再び、隆也の恋人になれますように。


彼さえ戻ってきたら、あたしはもう何もいらない。


だから…。


どうかもう一度、彼の心をあたしに下さい。
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