クールで無愛想な彼氏
「は...速い」


裕太は学年...いや、学校の誰よりも速かった。


綺麗に動く手足。


肩からずり落ちそうなたすきをヒョイと直す余裕もあるくらい。




そして1位を突っ走ってきた私のクラスと裕太のクラスの



距離が徐々に狭くなってきた。


「がんばれー!!!!」



応援はさらにヒートアップ。

「がんばれ~!」


私も叫んだ。


でも相変わらず裕太に。



そして....ゴールまであと3mのときだった。


「「「きゃああああ!!!!!!」」」


なんと裕太は私のクラスを抜かした。


まわりの女子や男子までもが叫び


黄色い声援が...裕太に向けられた。



そして-



『バンバンバン!』


3発のピストルとともにゴールテープを破ったのは....



















裕太だったりした。
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