記憶の向こう側




勇樹の姿が近付いて、私の中でさっきの抱き合うシーンがフラッシュバックした。




イヤ…、来ないで。




今は、勇樹も梓さんも見たくない…!




そう思った瞬間、私はまた走り出した。




勇樹から逃げるために。





何もかも振り払って走っていたから、私は気付かなかった。







前方から走ってくる車の存在に――。





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