Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
「…ひなちゃん、24日は勤務後、時間あったりするの?」

「え…あ、はい。特に用事は…。」


う…我ながら悲しいというか寂しい…発言だけどしょうがない。嘘はつけないもん。


「じゃあ、ケーキ食べるの付き合ってくれないかな?」

「へ?」

「一人で食べる気満々だったんだけど、ひなちゃんに時間があるならひなちゃんと一緒に食べたいなって。」

「私…が一緒でいいんですか?」

「え…?」

「あ…えっと…朝比奈さんの周りには可愛い女の人がたくさんいらっしゃるのではないかって…。」

「あー…チャコさんが言ってたこと?ないない。有り得ないよ。
ひなちゃんのケーキをひなちゃんと一緒に食べたい。これが今の正直な気持ち。」

「え…あ…じゃ…じゃあ、お、お願いしますっ!
ケーキの感想、すぐ聞かせていただきたいです。」

「あ…そ、そうだよね。ひなちゃんはそういう子…だった。」

「…?」


今の、どういう意味だろう…?
で、でもっ!上手くできれば…私がちゃんと美味しく作れれば…


前に『ホワイトスノー』を食べてもらったときに見せてくれた、あんな笑顔にもう一度会えるかもしれない。


「じゃあ24日の夜、伺います。
ひなちゃんのケーキ、楽しみにしてるね。」

「はいっ!」


…大丈夫、作れる。
朝比奈さんがくれた言葉が、私に自信をくれたから。


私だけにしか出せない味を、朝比奈さんに届けたい。

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