砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
「 ――― アドリアナ!! 」
階段を駆け降りると
すぐに真木が立っていて
アドリアナは車の中
――― その両脇には人影
なんて言って渡そうか
そんな事も考えるヒマも無くて
――― だってクルマは
ドラマみたいに
上手く停まっていたりはしなくて
走り初めてしまっていたから――――
俺の声に気が付いたのはエリック
助手席から、顔を出してくれた
運転席に、声をかけてくれたけど
速度を少し、落とすのみで
クルマは何故か 止まらない ―――
ならばと
自分が走る スピードをあげた