砂場のロケット 〜キミと見る群青〜




クラスや学校が変わると
縁が切れるのは、良くある話




遊び友達ってのなら
たくさんいた

例えば
俺の実家の愛犬に
かなり嫌われてた、森野もそうだ


当初は家が隣で ――――

隣っていっても
ここから駅位まで距離はあったけど
家が近かったのもあったし


ナンパ好きだったり
誘い役は、いつもあいつで楽だったし

金の使い方が似てたりしたから
よく遊んでた感じで…




――… なんかこうして
改めて、考えてみると
あんまり俺も、友達いないんだよな…


本当に友達って言えるのは、西くらいか




「 … なんか
ケンカとかしても
いつの間にか、仲直りしてたしよ


… 俺はワガママで
あいつはぐちゃぐちゃ
本当に意味不明に、考え込む所あって

それでもなんか、気が合って… 」


「 …… うん 」


「 だけど本当はあいつのが
我慢強かったり、責任感あったり

恋愛相談とか、真剣な話なんかは
皆、西に回してたよ 」


「 うん 」


「 … つかやっぱ
無理して付き合っても、続かないよな

持ちつ持たれつっていうか…


――… 俺にばっか、女寄って来てても
途中で、西に行く子もいたし

でもそれは、
あいつが良い奴だからでさ 」


「 うん  西さん  良い人だ 」




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