砂場のロケット 〜キミと見る群青〜




アズは女で

俺より子供で ―――――


なのに
そんな視点で、周囲を見ていた事とか


ネトゲの認識とか


実は結構、ガツンと来ていて




西の話で、少し自分が戻って


――――… ホッとしていたのに




アズの、左足首に嵌められた
鎖に着いた、小さなダイヤ


その光を見て

また周りの音が 急に遠くなる




「 ――……アズ それさ

"Trustar"ってブランドの奴だな… 」


「 ――― そうなんだ?

さっき
バレンタインの、お返しにって


イケヤンは、うちの水槽に
ポポンデッタ・フルカタってお魚
たくさん連れて来てくれるって! 」




「 …――― これは 青山だろ…? 」


「  うん!

せっかくブレスレットなのに
手、すぼめたら
抜けそうだねって言ったら ―――

そしたら足に、はめてくれた 」



「 ――… それな

   自分じゃ 取れないぞ 」




「  …… え ?  」




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