砂場のロケット 〜キミと見る群青〜
月島から築地
カラオケの、呼び込み店員が立つ
東京駅近くのビル街を抜けて
ライトアップされた東京タワー
そして新宿へ
池上の車には
ナビが付いていなかったが
裏道を 彼は良く知っていて
渋滞に巻き込まれず
早々に、目的地へと着いた
巨大なモニター
映画を宣伝する看板
『Azurite』の姿が張り付いた
高層ビルの立つ、新宿駅前
まだあまり
混雑していないロータリーに入り
車は停まった
「 ――― 池上
真木、灰谷も ありがとう またね 」
池上は運転席から顔を出して
「こちらこそ!」とニコニコ笑い
灰谷は後部座席から、軽くお辞儀する
「 ―――… あのさ 岡田 」
「 …… ? なに 」
真木が助手席から
俺に顔を向けて、何か言っているから
一応、そっちに回り込んだ
窓ガラスが開く
「 岡田 オマエさ 」
「 うん 」
「 ――――… ビデオクリップ
プロモーションビデオ
一本、撮って見る気ねえか? 」