秘書室の言えなかった言葉
佐伯さんの事があってから、今まで以上に知里を手放したくないと思ったし、大切にしたいと思った。

それに、その事があってから、俺の側にいて欲しいと、強く思うようになる。

仕事中も、ほぼ共に行動をしているから、一緒に居る時間は多いけど。

だけど、社長秘書の俺達。

今まで通り、第一秘書は俺だけど、俺も知里も休みは少ない。

そして、二人が同じ日に休みを取れる事なんて、あまりない。

真人が休める日が俺達二人一緒に休める日。

プライベートな時間で、二人でゆっくり出来る時間はあまりなかった。

一緒に住む事は俺の中で考えていたし、知里に提案するつもりだった。

だから、勢いだけじゃなく、ずっと考えていた事なのだけど。


突然の事で、知里はすごく驚いていた。

黙る知里に、俺はすごく緊張したけど。

知里からは、その日のうちにOKの返事を貰う。


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