秘書室の言えなかった言葉
「園田、どうした?」
知里の顔を覗き込むと
「う、ううん、なんでもない!そんなにないけど、私達も引き継ぎするよ!」
パッと視線を逸らすと、クルッと俺に背を向け、知里はデスクに戻る。
知里の不安そうな表情は気になったが、引き継ぎをしている時は普通だったから、俺はあまり気にせず仕事をした。
その日の昼休み――…
社長の真人、知里、俺の三人は、社長室でお昼ご飯を食べながら、今後のスケジュール確認などをしていた。
と言っても、仕事の話はいつも最初だけで、後は談笑になる。
「佐伯さんって元営業だったんだな。英治が憧れていた人なんだろ?そんな人と一緒に仕事出来るの、俺、すごく楽しみだ」
と、嬉しそうに話す真人に
「社長、今は会社です。呼び方には気を付けて下さい」
無駄だと思いながら、促す。
だけど、やっぱり
「今は昼休みなんだし。それに、今、ここに居るのは俺と英治と園田さんなんだから、平気だって」
そういう問題じゃないのだが、真人からは思った通りの答えが返ってくる。
知里の顔を覗き込むと
「う、ううん、なんでもない!そんなにないけど、私達も引き継ぎするよ!」
パッと視線を逸らすと、クルッと俺に背を向け、知里はデスクに戻る。
知里の不安そうな表情は気になったが、引き継ぎをしている時は普通だったから、俺はあまり気にせず仕事をした。
その日の昼休み――…
社長の真人、知里、俺の三人は、社長室でお昼ご飯を食べながら、今後のスケジュール確認などをしていた。
と言っても、仕事の話はいつも最初だけで、後は談笑になる。
「佐伯さんって元営業だったんだな。英治が憧れていた人なんだろ?そんな人と一緒に仕事出来るの、俺、すごく楽しみだ」
と、嬉しそうに話す真人に
「社長、今は会社です。呼び方には気を付けて下さい」
無駄だと思いながら、促す。
だけど、やっぱり
「今は昼休みなんだし。それに、今、ここに居るのは俺と英治と園田さんなんだから、平気だって」
そういう問題じゃないのだが、真人からは思った通りの答えが返ってくる。