光を背負う、僕ら。―第2楽章―
伸一の言葉の意味が分かると、またさらに涙が込み上げてきた。
返事は要らないって言ったのに、それでもそれとなく答えを示すなんて……。
伸一の優しさは、ときどき刃となるから怖いね。
伸一はずっと、黙ったままだった。
顔を上げることが出来ないからどんな表情をしているのか分からないけれど、きっと困っているはず。
だけどそれが分かっているというのに、顔を上げることも言葉を発することも出来ない。
だって今、少しでも動いてしまうと涙が溢れてしまって、きっと止めることが出来なくなる。
……泣きたくない。
でも、この場の空気をなんとかしたい。
二つの思いが葛藤するけれど、どうしたらいいのか本当に思い付かない。
バクバクと大きな音をたて続ける心臓が、まるで自分のものじゃないみたいだ。
ちょっとでも気を抜けば、意識と体が一気に切り離されてしまいそう。
どうしよう…。
どうればいいの……?
意識が遠のいた、その瞬間――。