太陽と雪

コンテスト

そして迎えた、コンテスト当日。

矢吹が運転するフェラーリで会場入りした。
人でごった返していた。


「意外に……人多いわね」


入り口を通過してしばらく歩くと、北村動物病院のメンバーを発見した。


必死に奈留ちゃんを励ましている、葦田 雅志に声を掛ける。


「おはよう。
ふふ。

あの子も大分、自信ついてきたみたいね。

以前に比べて、いろんなことに物怖じしなくなったでしょう?

プライベートではいくら貴方に甘えようが知ったことじゃないけど。

仕事なんだから、いつまでも甘えてばかりじゃダメよ」


葦田 雅志にそう言った後、奈留ちゃんに声だけを掛けて、客席に向かった。

さすが矢吹は優秀だわ。

話をしている間、無言で私の後ろに付き従ってくれている。

私が客席から注目すべきは、城竜二 美崎の動き。

椎菜ちゃんは、私が見なくても麗眞が見てくれるだろうから。

あと、審査員の反応やリアクションにも注意しておこうかしら。

全員、城竜二家の息がかかった審査員かもしれないからね。
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