十三日間
俺は狭い室内で再び座り直した。

堅いベッドと、洗面台と便器。
そして小さな机と椅子。
奥の壁には高い位置に鉄格子付の小さな窓。
そして、入り口は堅牢な鉄格子。

そこが、俺の今の住処だ。

ほんの少し立って歩けばもう壁にぶつかる。

十三日間の住処。

ここに来た者は、十三日間だけ生活し、階段を登って去っていく。
俺より先に来ていた隣のじぃさんも、逆隣のおっさんも、俺より先に部屋から出ていくだろう。

ここに居るからには、皆同じ未来が待ち受けているのだから。



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