十三日間
それまでは、一様に教育をただがむしゃらに受けてきた俺たちだったが、次第に人間関係ができあがっていく。
そして、妬みや差別心などから、諍いが起こるようになる。

ここでも、俺は独り孤高を保っていた。
だが、それを快く思わない連中も多かった。

知識ランクが劣るヤツは、俺の知能を。
同じランクの連中からは、俺の態度を。

大体、街にいる時もそうだったが、大抵のヤツは保身のために徒党を組む事が多い。
それは、誰かが自分を気にかけてくれているという安心感を得る為もあったと思う。
誰にも知られず、気づかれずに死を迎える事に怯えて。
そして、そういうった怯えを持たない俺のようなヤツをひどく憎んだ。
自分の弱さを見せつけられるような気がするのだろう。

迷惑な話だ。

自分の考えだけで生きていけばいいのに、何故俺を勝手な理由で巻き込むのだろう。
とはいえ、その勝手な理由で標的にされてしまうのだから、静観してもいられない。

ここでも、生き抜くために俺は周りの連中の動向に目を光らせなくてはならなくなった。



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