十三日間
パジャマに着替えて、ラベンダーの小瓶を手に取る。
目をつむって、小瓶に祈る。

どうか、今夜はこれがききますように。

本当に、祈るような気持ち、とはこのことだ。

頼むから、もううなされたくない。
うなされて起きたくない。

何がそんなに怖いのか判らないのが不安だ。

夢を全て覚えていたら、まだましなのかな?
夢の正体を知れば、余計に怖くなってしまうんじゃないかな?

相反する考えに、僕はまた悩む。

でも、願いはただ一つ。


……もう、夢は見たくない。

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