ハルマキ
いつもよりボサッとした印象の髪を彼は掻きながら独り言のように呟く。
それでいてぽつりと呟くものだから、彼女は彼に向き直っても何も言いませんでした。
「だってそれまでは他人を構ってられないから……」
まっすぐに見つめ合う二人を、私は後ろから見ていました。
だから、彼の表情は見えこそすれ彼女の表情に関しては以っての外でした。
後ろ姿から感じるだけなのだと思うと少しもどかしさを感じました。
「今、泣いていたのは俺のせい?」