。*雨色恋愛【短編集】*。(完)

-龍月RyuDuki-

「お前ら聞けよ~。俺、この学校の理事長兼

このクラスの担任の高梁≪たかはし≫俊。ま

だ騒いでる奴に言うけど~」

俊兄が、若い顔をしてうるさい奴に、睨んで

言う。

「…俺の話は聞かねぇと、お前らの顔の保証

はねぇから」


―バンッ


黒板を叩いた。

そして、にこっと笑った。

「じゃあ、一年は今日で終わり」

ホームルーム終了!!

みんなはまだ固まってるけど。

俊兄、さすがだね~。

びびられてるよ。

あたしには効かないけど。

あぁ、だるかった。

入学式は、授業ないからいいよね~。

「俊兄っ」

「おぉ!!お前か」

「俺、碧。名前覚えろっての」

「碧な~。りょーかい」

「うちの学校で、一番喧嘩が強いの誰?」

「…喧嘩かぁ。あ~、うちの学校で、一番と

言ったら…多分、あいつだな。楢崎龍≪なら

ざきりゅう≫」

「…楢崎龍。なん組?」

どうせ、3年だと思うし。

「2年…C組だな。確か」

「2年!?」

「あぁ。あいつは強いぜ」

「…ふ~ん」

2年がトップね。

この学校、喧嘩強いはずなのに…

なんで、2年が?

「んで、そんなん聞いてどうすんの?」

「は?当たり前だし。喧嘩すんだよ」

「楢崎と?」

「当たり前。俺、この学校のトップになるか

らさ」

「そうか。喧嘩ね~。懐かしい」

「懐かしいって…おっさん!!」

「あ~!!俺に、一番言っちゃいけねぇこと言

った!!」

「知らねぇっつの」

「この野郎」

「そういうこと言うの?お袋呼ぶけど、それ

でいいわけ?」

「…ダメ」

お母さんに弱いんだ。

覚えとこ。






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