。*雨色恋愛【短編集】*。(完)

-銀龍と金龍-

あたしは、別名を持っている。

銀龍≪ぎんりゅう≫…

あたしの瞳の色を知った、あたしに喧嘩で負

けた奴らが呼んで、そういうあだ名のような

ものが、噂にまわっている。

でも、銀龍は男だって言われている。

…一応、あたしは女です。

あたし的には、好都合だけど。

そして…

あたしの他に、金龍≪きんりゅう≫と呼ばれ

ている、強者がいるらしい。

そいつは、左の手の甲に、龍のタトゥーがあ

る。

あたしの、タトゥーは、左腕から、左肩に桜

と雪が舞っているもの。

それは、桜吹雪組のタトゥーで、あたしは個

人的に、紫の蝶のタトゥーも入ってる。

まぁ、タトゥーを実際に見たことがある人な

んて、お母さんと親父、皐月さんぐらい。

見せたくないから、見せてない。

だから、その金龍って奴は、そのタトゥーが

好き、気に入ってるということ。

それだけ…喧嘩に自信があるんだ。

…金龍と銀龍は、対等に強いという。

あたしは、会ってみたい。

…その金龍に勝ちたい。






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