シンデレラルーム 702号室
そういえばこの間来た高校生カップルは、ソレを使わずに帰ったらしい

…と、あの後ベッドメイキングをした美和ちゃんが言ってたっけ。


部屋の状況から何もしてなさそうだ、と言って美和ちゃんは胸を撫で下ろしていた。



「それにしても、ラブホっていろんな人来るから面白いよなぁ。俺、人間観察するの好きなんスよね」


「あーそう。そりゃよかった」



もう一台のアーロンチェアに座りながら言う瞬哉に、俺は書類をまとめながら適当に相づちを打った。



「ほら、早速面白そうな二人がやってきた」



瞬哉は監視カメラのモニターの前で頬杖をつくと、ニヤつきながらその画面を眺めている。


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