恋愛不向きの彼の愛し方
恥ずかしくなる私に、それがどうしたと一瞬だけ目を向けた海斗さんは、鼻で笑った。


「怜香ちゃんって、かわいいよね。苛めたくなる」


「え?……あの、」


海斗さんの言葉が真逆で意味わからないでいると、


「世間知らずか天然か。社会勉強しようね」


また訳のわからない言葉を言われて戸惑った。


「哲也、このあと『Sky』行くぞ。お前も怜香ちゃんの番犬と来いよ」


「え?『Sky』に!?マジ?お前のテリトリーに女、連れて行ったことないじゃん?」


「怜香ちゃんは特別だからね。番犬杏里ちゃんがいないと行かないって言うだろ?」


「へぇ、ついに海斗もか」


「そんなんじゃない。行けばお前もわかるだろ?」


海斗さんの誘いで私たちは、紗耶香と舞と別れて店をあとにした。
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