半分の心臓
がんばれば、あの子は、
佐智乃は、ボクのことを認めてくれるのだろうか。
 
みんなはボクのことを許してくれるのだろうか。
 
ボクも幸せになっても良いものだろうか。
 
不覚にも感動してしまい、
3日後にある校外模試まで
猛勉強してしまう単純男が
少なくてもここに1人。
 
彼は『煙星』の特色をよく理解している。
 
ここにいる子ども達は
9割が殻の割れた落花生だと言うことを。
 
入学式が終わると入り口付近で松岡と再会した。
 
 
「学園長の話、かぶってたよな校長と」
 

「考えりゃいいのにね」
 

「かったるかったな入学式。俺、欠伸しながら見てたよ」
 

「ボクもだ。あはははは」
 

でかい声。

いつもの声のトーンがそんなに大きいわけでもないのに。

ボクらは悪態しかつかない。本心は見せられない。

また失敗するのが怖いから。
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