墜ちた羽根
“心配するような怪我じゃない”?
そんな大怪我を心配しない方がおかしい。
心配しない人間は故意にオウヤ君を傷付けた人だけ。
…傷が故意につけられたのかは分からないけど。
“大人しく守られていろ”?相手が私1人じゃ
どうしようも出来ないから、そう言われるのは仕方ない。
でもただ黙って大人しく守られているのは絶対に嫌。
何か手助けをしたい。

「懲りたんじゃなかったのか?」
「そう言う意味じゃないよ。心配するような怪我だし、
大人しく守られているのは性に合わないだけ」
「確かにそうだな。じゃじゃ馬さん」

じゃじゃ馬はないでしょう。じゃじゃ馬は。

「でも実際、大人しくしているだけだろ?」
「そうだけどさ……何かしたいの。あ、昨日の包帯巻き」
「下手だったけどな。
何もしていない、からは抜けられているだけだろ?」
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